空飛ぶ船は癒し舟

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健康に関して気になったことや、その他書きたいことを書くブログ

グリホサート

【グリホサート26】~めぐり巡ってめぐり過ぎ。ADI値0.1の謎がようやく解明。

はじめに ADIの定義 グリホサートのNOAEL ADIの式に当てはめる 各国の基準とのズレ はじめに 「健康リスク管理のための世界的農薬基準値の検討:レビュー」の4章5節 「農産物において広く使われている農薬の推定暴露量の分析」では、グリホサートのADI値が…

【グリホサート24】~農薬の残留基準値はどうあるべきなの?(4)

(3)のつづき。 引き続き「 健康リスク管理のための世界的農薬基準値の検討:レビュー」の4章5節 「農産物において広く使われている農薬の推定暴露量の分析」の図7から。 農産物の残留農薬、その推定暴露量はADI値(一日摂取許容量)を超えていたのだろ…

【グリホサート23】~農薬の残留基準値はどうあるべきなの?(3)

(2)のつづき。 農薬の推定暴露量(IED)は、 ADI(一日摂取許容量)の範囲内だったのか? さっそく結果を見てみよう! ・・・と思ってはみたものの、 (-益- ;)ウーン! なかなか理解が進まなくて苦労した。 統計学苦手だなぁ。 なんでもっとちゃんと勉強して…

【グリホサート22】~農薬の残留基準値はどうあるべきなの?(2)

(1)の続き。 さて、国ごとに農薬の残留基準が設けられている訳だけど、 仮にA国とB国の残留基準を比較してA国の方が厳しい基準だったとしよう。 厳しい基準の方がより安全で、B国の方が緩いから危険なんじゃないか!? みたいに単純な解釈でいいのだろう…

【グリホサート21】~農薬の残留基準値はどうあるべきなの?(1)

公的機関にADI(一日摂取許容量)的に大丈夫ですって言われたら、「はぁ、そうなんですか」としか言いようがない私だが、『ADI的に大丈夫なら本当に大丈夫なのか?』とも思うんだな。 農薬の基準値はどうあるべきなのか? 世界各国の農薬基準値を検討した研…

【グリホサート20】~残留基準値の改正(4)~厳しくなったもの

前回は規制がゆるくなったものを見た。 基準値が厳しくなったもの 今回は厳しくなったものを見てみよう。 ※以下の図は、厚生労働省[平成29年12月25日生食発1225第4号]食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件についてより抜粋したものに加筆したもの。 ○…

【グリホサート19】~残留基準値の改正(3)~ゆくるなったもの

(1)、(2)のつづき。 残留基準値はどう変わったのだろう? 基準値がゆるくなったもの 一部を抜粋して見てみよう。 ※以下の図は、厚生労働省[平成29年12月25日生食発1225第4号]食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件についてより抜粋したものに加…

【グリホサート18】~残留基準値の改正(2)~なんで残留しているのか?

(1)からのつづき。 グリホサートが食品中に残留するのはなぜ? そもそもなんで除草剤であるグリホサートが食品中に残留してるのだろう? ちょっと考えてみたい。 グリホサートの流れ グリホサートは葉の表面に散布する。 だが表面に留まっている訳ではな…

【グリホサート17】~残留基準値の改正(1)

久しぶりにグリホサートの話題。 今回は、残留基準値が変更された件について、しっかり把握していこう思う。 厚労省からお達しが出たのは2017年12月25日のこと。 [平成29年12月25日生食発1225第4号]食品、添加物等の規格基準の一部を改正する件について グリ…

グリホサート(16)~一日摂取量やいかに

さて前回は、グリホサートの 残留量を調べた。 今回は、日々の食事を通して どれくらいグリホサートを 摂取しているのかを調べてみよう。 マーケットバスケット調査 結果 2010年の結果 2011年の結果 食品群 平均一日摂取量 一日摂取許容量(ADI)に対する割…

グリホサート(15)~残留量やいかに

今回は、グリホサートの 残留量について 全体的な流れを調べてみたよ。 食品中の残留量やいかに!? 最近の動向 これまでの動向 H25年度(2013年)*3 H24年度(2012年)*4 H23年度(2011年)*5 H22年度(2010年)*6 H21年度(2009年)*7 H20年度(2008年)*8 H…

グリホサート(14)~慢性毒性

私たちがグリホサートを 直接口にすることは無いけども 普段口にするものの中に 微量に含まれているんだよね。 それらは安全基準をクリアしていて 健康には害がないはずなんだけど 一方で病気との関連が指摘されたり どーもスッキリしない存在だな。 そんな…

グリホサート(13)~天然農薬VS人工農薬:グリホサートとフラノクマリンはどう違うんじゃ?

さて前回のつづき。 グリホサートもフラノクマリンも、 どちらもシトクロムP450(酵素)を 阻害するって分かった。 フラノクマリンとグリホサートは どう違うんだ? 探求してみよう! 前回の記事はこちら↓ ヲトナ電話相談室 人工農薬と天然農薬 グリホサート…

グリホサート(12)~シトクロムP450を阻害するだと?

グリホサートは シトクロムP450を阻害するだと? 害を及ぼすのは 腸内細菌だけじゃないのか!? 困ったやつだ。 とりあえず探求してみるぞ! グリホサートはシトクロムP450(酵素)を阻害する シトクロムP450の働き 「生理活性脂質」がヤバイくらい重要な働…

グリホサート(11)~腸内細菌殺人事件・・・って、ばかこのー!(#`Д´)ノノ┻┻;:'、・゙

引き続き以下の論文から。 今回は腸内細菌についての章を 探求してみよう! 『Glyphosate, pathways to modern diseases II: Celiac sprue and gluten intolerance』 グリホサートの使用と腸内感染の関係 動物への影響 例その1 ~腸内細菌のバランスを破壊 …

グリホサート(10)~セリアック病が急増していることの証左

前回に引き続きこの論文を探求してみたい。 今回は「はじめに」の部分をいってみよう! セリアック病の急増は診断技術が上がったせい? それはこんなコホート研究だよ 研究方法はこんな感じ 気になる結果は? という訳で気になる結果のまとめ 急増した訳につ…

グリホサート(9)~セリアック病を引き起こす最も重要な原因因子!

今回は『グリホサート、現代病への経路II:セリアックスプルーおよびグルテン不耐性』という論文から学んでみようと思う。 この論文を読む限りセリアック病は、最近世界中で急増しているらしい。 どうやらグリホサートが最も重要な原因因子のようだ! またし…

グリホサート(8)~なんでシキミ酸経路って名前だの?

う~んシキミ酸経路ねぇ。「シキミ酸」って看板についているから、やっぱりシキミ酸が関係あるんだろうねぇ。もしかしてシキミ酸作っちゃうとか?だからシキミ酸経路とか? ・・・と思いきや、ちょっと違ったんだなこれが。Σ( ̄ε ̄;|||・・・ それにしてもシキミ酸…

グリホサート(7)~シキミ酸とは?σ(・´ω`・)ンー

シキミ酸経路ってなんだろう? ちょっと気を抜くと「キシミ」って言っちゃうし。 ややこしいな! んもう!何かがキシキシ軋んじゃいそうだわ!∑( ̄皿 ̄;; ンガァーーー!!! そんな訳でシキミ酸のことを少し調べてみよう。 シキミ酸とは? 名前の由来 発見者 シキ…

グリホサート(6)~作用のしくみ

今回はグリホサートが どうやって作用するのか 探求してみよう。 グリホサートが作用するしくみ 作用の仕組み まとめ グリホサートが作用するしくみ グリホサートの 作用をまとめると 3つの要点に絞られる。 ①シキミ酸経路を停止し、 タンパク質合成を停止…

グリホサート(5)~『ヒトにはシキミ酸経路が無いから大丈夫』⇒「私たちの腸内細菌にはありますが?」

ヒトにはシキミ酸経路がないから大丈夫なんだぜ!が謳い文句のグリホサート 日産化学工業の説明 モンサント社 の説明 ヒトには無いが、腸内細菌にはシキミ酸経路があるよ 腸内細菌が無くなるとどうなる? ヒトにはシキミ酸経路がないから大丈夫なんだぜ!が…

グリホサート(4)~尿、母乳などから見つかっている

尿、母乳などから見つかるグリホサート どうなってんだ!?もっと詳しく調べてみた! 検査を受けた米人の93%の尿からグリホサートが検出された ヨーロッパと米国の合計7つの研究で得られたデータの批判的レビューと比較 母乳、尿、水におけるグリホサートの試…

グリホサート(3)発がん性だけに気をとられてはいけない

ここまでグリホサートについて自分なりに学んできて気付いたことは『身体に悪いかどうかという視点だけでは解決できないことのようだ』ということ。 以下のようなニュースを見ると、たしかに除草剤(グリホサート)自体の毒性が気になる。 しかし発がん性と…

グリホサート(2)~グリホサートとGM作物の病死

グリホサートって何がどう悪いのかよく分からない。 調べているとこんな記事を見つけた。 上記のロバートクレマー博士について調べたらこんな記事も。 おそらく上記の記事と同様の内容を述べていると思われる。 後者の方が短くまとまっていて私には取っ付き…

グリホサートについて(1)~なぜ注目されるのか?

グリホサートについて なんか気になったんで調べてみた。 グリホサートに発がん性の恐れ 発がん性だと? 2Aってなんだ? IARCのレポートを確認してみた。 2A 「人に対する発がん性が恐らくある」 2B 「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」 個人的な…