空飛ぶ船は癒し舟

空飛ぶ船は癒し舟

雨ニモ風ニモ雪ニモ夏ノ暑サニモマケルケド笑顔は忘れず雑草のごとく強くはびこる

【虫除けスプレー】もう一度見直して整理してみた2

さて、今回は『蚊を撃退する香りⅡ ~Mosquito Killer~』という

高校生の研究論文を自分なりに整理して理解してみたい。

 

前回の『蚊を撃退する香り』編はこちら。

galaxy-journey.hatenablog.com

f:id:rising-dragon:20160920164539j:plain

蚊を撃退する香りⅡ ~Mosquito Killer~から学ぶ

蚊を撃退する香りⅡ ~Mosquito Killer~  静岡県立磐田北高等学校

http://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/science/ronnbunshu/103082.pdf

上記論文では、先行実験から更に踏み込んで、

香り濃度と忌避効果の関係を調べている。 

 

まず高校生らは植物の量を変えて、より少ない量で効く植物を明らかにしている

 

詳しい結果は上記論文を参照していただきたいが、

中でもダントツで優秀な成績を収めたのはローズマリーだった。

f:id:rising-dragon:20160920170303j:plain

ついでゼラニウムなのだが、ローズマリーの堂々たる効果と比べると見劣りする。

蚊除けとして窓辺に植えるなら、ゼラニウムより

ローズマリーの方が効果的なのかもしれない

 

実際、高校生らは実験結果を基に以下の結果を算出している。

計算上は教室の空いた窓に一枝ずつのローズマリーを置くことで、蚊は部屋へ入るのを避けることが分かった。(蚊を撃退する香りⅡより引用

 

次に高校生らは先行論文で忌避効果がみられた4成分

(カンファー、カンフェン、αピネン、カリオフィレン)

の純粋な香り成分を購入し、どれくらいの量で蚊が逃げるか調べている。

 

また、レモン系の香りがする成分の代表として、

リモネンとシトロネラールも同様に調べている。 

f:id:rising-dragon:20160920175534j:plain

このように先行論文「蚊を撃退する香り」と今回の「蚊を撃退する香りⅡ」の前半は、

植物そのものの忌避効果を、そして後半からは香り成分に焦点があたっている。

 

そこをちゃんと自分の中で整理しておかないと

後でこの論文を参考にして虫除けスプレー用の精油を選ぶ時に

混乱しやすいから要注意かもしれない。

 

香り成分の実験結果より 

香り濃度の実験結果は、詳しくは論文を見ていただきたいが

シトロネラールの忌避効果が非常に高い。群を抜いている。

 

そして先行論文の「蚊を撃退する香り」でも触れられていた

カンファーとカンフェンだが、カンファーの忌避効果も大変高いことが

明らかになっている。

 

蚊の忌避効果としてはカンフェンではなく断然カンファーの方が強い。

(カンフェン<カンファー)

 

ここまでで明らかになっていること

ココまでで明らかになっているのは、

・植物では(実験した5種の内)ローズマリーが蚊の忌避効果が高い

・香り濃度では(実験した6種の内)、シトロネラールとカンファーが

 蚊の忌避効果が高い(少量でも効く)

 ということだ。

 

しかしこれだけでは終わらない。

高校生らはさらに奥深く探求していくのである。♪⌒ヽ(*゚O゚)ノ スゴイッ!!!

 

植物内の香り濃度と忌避効果の考察がおもしろい!

高校生らは先行論文「蚊を撃退する香り」で注目した4つの香り成分

 (カンファー、カンフェン、αピネン、カリオフィレン)が

植物内にどれくらいの濃度で含まれているのかを調べている。

 

例えば、植物のローズマリーは蚊の忌避効果が高いから、

強力な有効成分の濃度も、さぞ高かろうと思うと案外そうでもなかったり。

 

また先行研究の結果では蚊の忌避効果が低かったアカマツの方が

ゼラニウムより有効成分濃度が高いなど、

どうも香りってやつは一筋縄ではいかないようだ。

f:id:rising-dragon:20160920223204j:plain

蚊の忌避効果の高い植物同士の成分濃度を見比べて

ほとんど共通点が見つからなかったというのもおもしろい。

 

高校生らは、「香り」というのは複数の成分が組み合わさって

「一つの香り」になることもあるなど「香りの複雑さ」に言及し

”複数の香りの作用が推測される”と考察している。

 

ココまでのまとめ

・植物では(実験した5種の内)ローズマリーが蚊の忌避効果が高い

・香り濃度では(実験した6種の内)、シトロネラールとカンファーが

 蚊の忌避効果が高い(少量でも効く)

・蚊に効く植物が、蚊に効く成分を多く含んでいるとは限らない。

 複数の成分の組み合わせによって作られる香りが作用しているのかも

 

香り濃度の考察もするどい指摘だ!

高校生らは最後に、さらに高い視点から次の課題を見出している。

研究論文とはそういうものだと言われればそうかもしれないが、でも尊敬しちゃうな。

 

今回の実験では香り成分をml量で比較しているが、

香り成分の種類ごとに、空気中に揮発する濃度が違うことから

次は空気中に揮発する濃度(ppm)でより正確に調べることが必要だと述べている。

 

う~むなるほど奥が深い。たしかに空気中の濃度が高くて効いたのか、

それとも成分自体の有効性が高いのか気になるところだ。

空気中の濃度を同じにして比較したら結果はどうなるのだろう?興味深い。

 

この後に続く研究論文はないだろうかと一応探してみたが

現時点では見つからなかった。

 

まとめ

今回、高校生の研究論文を読ませていただき本当に勉強になった。

 

自分の高校時代と比べてしまっては申し訳ないかもしれないが

あくまでも高校という限られた予算と設備であったであろうに、

大学研究室の協力を得たりしながら、ここまで詳しく研究されていて

なんと聡明な生徒さんたちなのだろうと本当に尊敬する。

 

蚊は人類にとって最強の敵と言われている。

人類を最も多く殺している生物が蚊なのだ。

蚊対策は本当に大事だと言える。

 

私もさっそくこの論文で学ばせて頂いたことを参考にして

自分や家族のための蚊よけスプレー作りに活かしてみたい。

次回、整理して得た知識を基に、再度、精油を選考してみよう。

f:id:rising-dragon:20160920175351j:plain