空飛ぶ船は癒し舟

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健康に関して気になったことや、その他書きたいことを書くブログ

【グリホサート18】~残留基準値の改正(2)~なんで残留しているのか?

 (1)からのつづき。

 

グリホサートが食品中に残留するのはなぜ?

そもそもなんで除草剤であるグリホサートが食品中に残留してるのだろう?

ちょっと考えてみたい。

 

グリホサートの流れ

グリホサートは葉の表面に散布する。

だが表面に留まっている訳ではない。

 

植物の中に取り込まれ、全身に広がる

 

特に成長点と呼ばれる細胞分裂の盛んなところに多く分布する。

 

成長点は、根端や芽の部分などにある。大きくなったり伸びたり植物の体づくりを担当する場所だ。

f:id:rising-dragon:20180224212017j:plainBy Zkiller + Rasbak - File:Anatomy roots.jpg, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1036860

 

グリホサートは、植物の隅々に行き渡るが、中でも特に根に移動して、根から土壌に移行する。

 

つまり、グリホサートは、葉から吸収され植物の細胞全てに行き渡り、最終的に根から土壌へ移ってゆく。

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植物を枯らすだけでなく、母なる大地までも、植物が健康に育たない土壌になってゆく。

参考:GMOやグリホサートの土壌生態への影響 Biology

 

食品に残留しているグリホサートばかりじゃない!母なる大地への影響もすごく大事な気がするぞ!

 

  

なぜ食品から除草剤が?

不耕起農法で除草剤として使う場合、作物を植える前に雑草を一掃する目的で使われる。

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この場合、土壌に残留しているグリホサートが、後から植えた作物の根から吸収されるのだろうか?

 

その心配はない。地上に生えている茎葉から吸収されるからだ。

 

という訳で耕作前に雑草の除草剤として使うなら、作物には残留し難い

それより土壌の健康の方が問題だ。

 

食品中にグリホサートが残留している場合、上記以外の使用法だろう。

 

乾燥という使い道

茎葉から吸収されるのだから、食品または家畜のエサとなる作物に直接散布する以外に残留の可能性は考えににくい。

 

「しかし枯れてしまったら食べられないんじゃないの?」

 

「いやいや、ご心配なく。基準値以内なら大丈夫なんで!!(てか、大丈夫なように基準値上げてあるんで)収穫直前に撒けば乾燥の手間がはぶけるんすよ!サクッと収穫!効率UPっす!」

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「ホ━━━( ゚д゚)━━━ゥそうなんだ~」

 

 

ってなるか~!!ヾ(`Д´#)/

 

海外から輸入されてくる作物は、こういうやり方で、乾燥させたものが多いようだ。

このやり方なら残留するわな。直接散布してるから。

 

参考:小麦の除草剤残留基準値|象牙の塔の住人 無肥料栽培家 岡本よりたか

 

日本はどうだろう?もしかしたら、今後こういうやり方が広まるかもしれない。なにせ基準値が変わったので。可能性はゼロじゃない。

 

もはや遺伝子組み換え作物不使用でも安心できませぬ

成分表見て「遺伝子組み換えでない」なら、とりあえず安心かなって思わない?

 

そんなに安心じゃないんだなこれが。

 

収穫直前にグリホサートが使用されているのを忘れちゃいけません!\_( ゚ロ゚)ハィここ重要。基準値をクリアしているとはいえ、グリホサートが残留している可能性があるよ。

 

乾燥させるためにグリホサートを使うのは、遺伝子組み換え作物(グリホサート耐性)じゃないからできること。グリホサート耐性がある遺伝子組み換え作物は枯れてくれないから。

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まとめ

食品中にグリホサートが残留しているのは、収穫直前に乾燥させる目的で使われているから。

 

つづく。