日本たばこ産業を日本禁煙学会が論破する!
以前の記事に加筆しました。
たばこと肺がんは
喫煙や禁煙とどう関係があるのか?
とある政治家が
「たばこってそんな関係あんの?」と
喫煙と肺がんの因果関係に
疑問を示したというニュースがこちら↓
国民の健康より金儲け?
そんな政治家さんの
「肺がんとたばこって関係あんの?」
という疑問に
誠実に答えているお医者さん発見!
↓
とても分かりやすくて
納得だったので
興味のある人は
一読して損はないと思う。
よっしゃ!せっかくなんで
たばこと肺がんの関係を
探求してみよう!
喫煙率の低下と肺がんの増加
喫煙率は減少傾向にある。
出典:最新たばこ情報|統計情報|成人喫煙率(JT全国喫煙者率調査)
一方で
肺がんの死亡率は
増加している。
出典:最新がん統計:[国立がん研究センター がん登録・統計]
喫煙率が減っているのに、
肺がんの死亡率が増加だと?
禁煙効果はないの!?
と思うが、まぁ待て。
まだ先があるんだ。
タイムラグがあるんだぜ!
への回答にあるように、
科学的に比較するには
数十年のタイムラグが必要なんだ。
つまり、同時期のデータを
比較しても意味がないんだね。
理由は喫煙開始から
肺がんによる死亡まで
人生という数十年の
タイムラグがあるからなんだ。
だから今禁煙をはじめたら
その効果が分かるのは数十年後。
ローングストーリーなのさ!
そういうことだから
今の死亡率と比較するとしたら
数十年前の喫煙率が正解。
喫煙開始から肺がんによる死亡までは数十年かかり、現在、肺がん死亡が多いという現象は、個人レベルでの数十年前の喫煙を反映していることになります。同じ理由で、現在の喫煙率の減少の効果は数十年後に反映されると考えられます。
高齢化の影響も除外しなきゃだぜ
数十年のタイムラグかぁ。
(゚‐゚*) ぼー…
ってやっぱり腑に落ちないぞ?
グラフを見比べても
違いがよく分からない!
∫ФωФ)∫食べちゃうぞー!
ここに落とし穴があるんだな。
上の死亡率のグラフは
粗死亡率といって
単純に死亡数をその時の
人口で割ったものなんだ。
これだと、高齢者の割合が
多いほど、死亡率も高くなる。
例えば、いまや日本は超高齢社会。
2015年(H27)の
高齢者の割合は26.7%*2。
じゃ、20年前の1995年(H7)は
どうかというと14.6%*3。
20年前より高齢者の割合が
約1.8倍多くなっているから
当然、2015年の方が
死亡数も多くなるって訳だ。
出典:統計局ホームページ/平成28年/統計トピックスNo.97 統計からみた我が国の高齢者(65歳以上)−「敬老の日」にちなんで−/1.高齢者の人口
こんな風に死亡数の増加は
もしかしたら高齢化の影響
もあるかもしれない。
だから、
肺がんによる死亡率を
知りたい場合は、
高齢化の影響を
取り除いたデータを
使う必要があるんだ。
それが年齢調整死亡率ってやつ。
ビフォーアフターを見てみよう。
上グラフが肺がんの粗死亡率で
下グラフが肺がんの年齢調整死亡率。
オオ!! w(゚o゚*)w
こりゃまたずいぶん違ったね!
下図の詳しいデータを見たところ
1996年がピークだった。
そこからゆるやかに減少してきてるね。
つまり肺がんの死亡率は
近年減少しつつあるってことだ。
以上を踏まえて、
日本禁煙学会のやりとりを
見ていこう!
これはおもしろいぞ~!
d(≧▽≦*d)
日本禁煙学会降臨!
肺がんとたばこの関係を調べていたら
日本禁煙学会の参考資料を見つけたんだ。
↓ ↓ ↓
これがとってもおもしろい!
VS 日本禁煙学会なのだ!
キタ━━(☆∀☆)━━!!!
ラウンド1 ~トリミングはダメダメ!
以下デフォルメした内容だから
ちゃんとした事は資料を見てね。
↓ ↓ ↓
「喫煙率が下がっても
肺ガン死亡率が
減っていないじゃないか!」
日本禁煙学会
「お前らの提示したグラフは
大事なことを隠しているじゃないか!」
ブオォォオ(*`◇)<炎炎炎炎 **;)/ヒィッ
JT 数字のマジック発動
ひとのときを、想う。
というキャッチフレーズのJT。
吸う人、吸わない人が
共存できる世の中を
めざしているのだそう。
そんなJTから
数字のマジックが発動された。
どういうことなのかこちらの
資料にあるグラフを見てほしい。
↓ ↓ ↓
JTが提示したものと、
日本禁煙学会が訂正したものと
2種類載っている。
それを見ると
なるほどなぁ。確かに!
JTは自分たちに都合のよい部分だけ
トリミングしているってことか。
やってくれるじゃないかJT。
だがしかし、
禁煙学会の目は
誤魔化せなかったようだな。
どうみても禁煙学会の方が
客観的で科学的な態度を
守っているように見える。
徹底抗戦だ!
o(`д´ 。)ヵ゛ンハ゛レ
禁煙学会!
ラウンド2~認める訳にはいかない!
これに対してJTのサイトでは
こんな記述があったぞ。
わが国における男女別の肺がん死亡率と喫煙者率の推移をみると、最近50年間で男性喫煙者率は明らかに低下し、女性喫煙者率はほぼ横ばいであるのに対し、死亡率は男女ともに1950年から1995年ごろにかけて顕著に増加し、以降減少傾向に転じているという事実がみられます。
これは、禁煙学会の資料に
記載されているのと比べて
変化が見られる。
ちゃんと訂正したんだね。
しかし、続けて
こう書いてある。
喫煙の影響が現れるには20-30年のタイムラグをみる必要があるとの意見がありますが、タイムラグを考慮しても肺がん死亡率の動向を喫煙者率のみで説明することは困難です。
日本禁煙学会に
グラフの不正を指摘されて
ちょっと根に持っている感も
しなくはないけれど
「まだ認める訳には
いかない!」
そんな企業の意地を感じるね。
JTも負けじと頑張っている。
ラウンド3~論より証拠!
「がんってのは
色んな原因が
複雑に絡み合って
発症するんだし、
喫煙を減らしても
肺がんが減るかは疑問だよ!」
禁煙学会
「(ー’д`ー;)ああ?
じゃあこれ見てみ。
禁煙すると
がん死もがん発生率も
減ったっていう
コホート研究結果が
こんだけあんだけど?」
コホート研究の結果を出す
=水戸黄門の印籠
みたいな感じだね。
うん。たしかに肺がん死の原因は
タバコだけじゃないだろう。
その点は、JTの意見に異論はない。
だが!
「だけじゃない」
ってだけ。
そんなこともあろうかと、
日本禁煙学会は、
他の証拠もいっぱい持ってきた。
肺がん死の原因は
タバコだけじゃないけど
タバコがこれだけ
関わっています
的なやつ!
医学の壁は厚いのだ。
・禁煙すると肺ガン死が減った
文科省がん特定領域大規模コホート研究(2001年)・禁煙するとガン発生率が減った
厚生労働省研究班による多目的コホート研究(2004年)・禁煙するとガン死亡率も減った
厚生労働省研究班による多目的コホート研究(2002年)・禁煙するとガン死亡率が減った
茨城県健診受診者生命予後追跡調査(2005年)
詳しい結果はこちらを見てね。
↓ ↓ ↓
そんな訳だから
JTは反論するとしたら
タイムラグ云々じゃなくて
日本禁煙学会の証拠に
匹敵するレベルの
コホート研究を提示できれば
いいと思うんだ。
たばこ産業が
お金を出していない
中立なやつ。
そうすればタバコは
肺がん死と関係ない!って
堂々と言えると思うんだけどね。
それに吸う人も吸わない人も
少しは安心できると思うんだ。
現段階では日本禁煙学会が
JTの説を完全に論破!!
肺がんと喫煙の関係 まとめ
「肺がん死と喫煙率に明らかな相関があるとは言えない」
http://www.nosmoke55.jp/action/0705jt_gansiryo.pdfより
和田医師(呼吸器内科医・専門:公衆衛生学・順天堂大准教授)
「禁煙と肺がんは関係があり、実は肺がん患者は減少している」
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20170426/med/00m/010/005000cより
日本禁煙学会
・日本では、1965年頃から男性喫煙率が下がり始め、男性肺ガン死亡率は30年後の1995年から下がり始めた。
・女性喫煙率は1950年ころに頂点に達したまま減る傾向がなく、肺ガン死亡率も減る傾向がない。
(上記2つは、つまり喫煙率と肺がん死亡率に相関が見られるということを意味)
・禁煙すると肺がん死が減った。禁煙するとがん発生率が減った。禁煙するとがん死亡率も減った。(各種コホート研究より)
http://www.nosmoke55.jp/action/0705jt_gansiryo.pdfより
以上をふまえて、ここでの結論!
肺がんとたばこは関係がある。
禁煙には意味がある!
最後までお読みくださり本当にありがとうございました。